戯言ヲトメツバキ（完）

北海道に来ています。
半年間暮らします。

先週はいろんなことがしんどくて泣きそうだったけど、なんとかなりそうな気になってきてしまった。
わたしは全然恵まれてるんだ、ってことを、ことあるごとに思い知らされる。思い知る。
だって、こんなに無能なわたしがいまだに生きていられるのだ。

ミスドで隣に座った８人組がどうやら演劇の人たちで、客呼びの方法について２時間熱く議論していたこと。お気に入りの傘を松屋に忘れてしまったら、確保しておいてくれたこと。生涯２度目にコインランドリーを使ったら、その動く様がとてもおもしろかったこと。そのほかほかの洗濯物を抱えて帰れたこと。大好きなあのストーブのにおいが、もう時おり漂ってくること。夜に歩いていると、列車の汽笛がすごく遠くから響いてくること。たわいないことを書いたメールに返事をくれる人がいること。ユニクロですごく好みの色であったかいフリースに出会えたこと。からっぽの部屋をこれから自分の好きなようにあつらえることができること。｢13歳からの法学部入門｣という新書が思いのほかおもしろかったこと。

いやなことも、しんどいことも、これからあるだろうが、思考停止せず、見ないふりをせず、がんばってみるよ。やれるだけ。