戯言ヲトメツバキ(完)
言葉にならないものを、少しでも言葉にしようとしていました。
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「テープ起こし3のコメント」
・話題を浅いところから深いところに段々掘り下げていく視点とか、キーワードが出るなどチャンスがあったら掴んで関連箇所について掘り下げて聞く始点とか、そういう「認知地図」を頭に浮かべておくことが必要だ。体験自我一色に染まらないで、観察自我も常駐させておく。という表現はちょっと乱暴で、少しずれているのかもしれないが、大体そんな感じ。
・その人が「実際に何を体験したか」と、「何を体験したと意識しているか」と、「何を語ったか」は基本的に階層的だし、前者に無いものが後者に存在する(フィクションと呼ばれたりする)場合もある。そういう問題や、サンプリングの問題など、それが分かっていてもその方法を採るしかない場合に、「その問題があたかも存在しないかのように振舞う」こと(≒その問題の重要度を割引く、あるいはそれについて開き直ること)は、認知的不協和の解消には貢献するかもしれないが、研究の価値や、研究への誠実さ(これは俺が特に拘りが強い)を大いに危険にするものだと思う。このベクトルは外に向くと単なるやらしい人になってしまうので、常に自戒を込めて持ち歩こう。
・個人に憑いている信念(ルール)というものを、意識にあるものと無意識にあるものに便宜的に分けてみる(僕が昨日、意識化すると信憑性が失われると言った信念と同じものだ)。インフォーマントが意識していない信念を言葉(データ)の形で引き出すにはどうすればいいのだろうか?信念というものは、言ってみれば一段抽象化された構造だから、1つの方法は、具体的なエピソードをいくつか語ってもらって、そこから帰納的に導き出すという方法が考えられる。逆に、今まで僕がやってきたような、単刀直入に訊ねる方法というのは、意識レベルにある信念(コミットメントしている場合も、そうでない場合も)について語ってもらうには手っ取り早いが、そうでない、無意識レベルにある信念を探るのには非常に不適当なのだろう。何かほかの方法を考える必要がある(帰納法作戦はあまり賢いやり方ではない気がする)。研究者が仮説について推測できるだけの素材を逐語に散りばめさせることと、そのための工夫は必要だ。面接場面での仮説(つまり信念)の共有は(ラポール形成という観点では非常に魅力的ではあるが)必ずしもやらねばならないわけではない。
・話題を浅いところから深いところに段々掘り下げていく視点とか、キーワードが出るなどチャンスがあったら掴んで関連箇所について掘り下げて聞く始点とか、そういう「認知地図」を頭に浮かべておくことが必要だ。体験自我一色に染まらないで、観察自我も常駐させておく。という表現はちょっと乱暴で、少しずれているのかもしれないが、大体そんな感じ。
・その人が「実際に何を体験したか」と、「何を体験したと意識しているか」と、「何を語ったか」は基本的に階層的だし、前者に無いものが後者に存在する(フィクションと呼ばれたりする)場合もある。そういう問題や、サンプリングの問題など、それが分かっていてもその方法を採るしかない場合に、「その問題があたかも存在しないかのように振舞う」こと(≒その問題の重要度を割引く、あるいはそれについて開き直ること)は、認知的不協和の解消には貢献するかもしれないが、研究の価値や、研究への誠実さ(これは俺が特に拘りが強い)を大いに危険にするものだと思う。このベクトルは外に向くと単なるやらしい人になってしまうので、常に自戒を込めて持ち歩こう。
・個人に憑いている信念(ルール)というものを、意識にあるものと無意識にあるものに便宜的に分けてみる(僕が昨日、意識化すると信憑性が失われると言った信念と同じものだ)。インフォーマントが意識していない信念を言葉(データ)の形で引き出すにはどうすればいいのだろうか?信念というものは、言ってみれば一段抽象化された構造だから、1つの方法は、具体的なエピソードをいくつか語ってもらって、そこから帰納的に導き出すという方法が考えられる。逆に、今まで僕がやってきたような、単刀直入に訊ねる方法というのは、意識レベルにある信念(コミットメントしている場合も、そうでない場合も)について語ってもらうには手っ取り早いが、そうでない、無意識レベルにある信念を探るのには非常に不適当なのだろう。何かほかの方法を考える必要がある(帰納法作戦はあまり賢いやり方ではない気がする)。研究者が仮説について推測できるだけの素材を逐語に散りばめさせることと、そのための工夫は必要だ。面接場面での仮説(つまり信念)の共有は(ラポール形成という観点では非常に魅力的ではあるが)必ずしもやらねばならないわけではない。
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